北タイの野菜
パク・ペット (
ผักเผ็ดู
) Spilanthes acmella (L.) Murr. ( キク科 : Compositae / Asteraceae ) |
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![]() 「オランダセンニチ」の原産地は、ブラジルだそうである。だとすると、タイに入ってきたのは、15,6世紀頃の大航海時代のあとということになる。 「帰化植物」ということだが、香辛野菜として入ってきたものが、全国に広まって、なかば野生化したものであろう。 左の写真の、花の白っぽいものは、「パク・ペット・チャーン(象のパク・ペット)」と呼ばれていて、辛さが少ないこともあって、珍重されない。いまでは、もっぱら雑草扱いである。 |
別名の「パク・トゥムフー」の「トゥムフー」とは、「ピアス」のことである。 耳飾りにするのに恰好の大きさや形をしていて、子供たちが遊びに使ったことから来た名前だろうと思われる。 また、和名の「オランダセンニチ」とは、江戸時代にオランダ人が伝えた、「センニチコウ」に似た花を咲かせる植物ということでつけられた名前のようである。 原産地は、ブラジルだそうで、タイに入ってきたのも、15,6世紀頃の大航海時代のあとということになる。「香辛野菜」として渡来したもののようである。 「パク・ペット」の花やつぼみは、かなりの辛さである。「唐辛子」「わさび」の辛さとは違い、「山椒(さんしょう)」」によく似た味の辛さである。 各種ケーンやオームなどに香辛料として使われる。 他の食材に辛さがうつるということはないようだが、この「辛さ」は、かなりあとをひき、噛んだあと、しばらくは、口の中にビリビリと電気が走っている感じがのこる。 【 栄養素等 】 ・ 花序などには、Spilanthol という物質が含まれ、解熱・鎮痛効果がある。 |
30数年前のことらしいが、姉の「ピ・シー」と一緒に、母親に連れられて、「山菜とり」をするのが、毎日の日課だったそうである。 朝、まだくらいうちに起こされ、近くの山野やあぜ道などに行き、「パク・ペット」や「パク・ラ」など、市場で売り物になる「山菜」を採って、その足で、5kmほど先のメカムの市場まで売りに行ったのだそうだ。 4,5歳の子供にとっては、山野を歩き回るだけでも大変なところを、さらに5kmの道のりは遠かったにちがいない。 採った山菜は、1把、1バーツで売れた。家族あわせても、よくて3,40バーツ。それが唯一の現金収入であったにちがいない。手にした現金で、石鹸など、生活に必要なものを買って、家に帰り着くのは、いつも昼に近い時間だったそうである。 ある日のこと、姉の「ピ・シー」が、売り上げの20バーツをどこかでなくしてしまい、そのときは、母親にたいそう叱られたそうで、今でも、母親の思い出とともに語り草になっている。 父親が、山の仕事(木材の伐採)で、家にいることがほとんどなく、たまに小金を持って戻ってきても、家計は苦しかったらしい。 母親は、そんな苦労の生活をしたためもあり、胆石をこじらせて46歳で亡くなった。1978年の雨期の最中のことである。当時かみさん、13才。 胆石なんぞ、たいした病気ではないのだから、お金さえあれば死ななくて済んだのにと、悔しがって話すことがある。 かみさんほどではなくても、貧乏暮らしを知っている自分には、身につまされる話だが、いまや、娘などに話しても、通用しない話になってしまった。 |