タイ語・ちょっとだけ



 2.  品詞

  2- 1 名詞   
คำนาม  (カム・ナーム)

 人、動物、品物、あるいは現象などの、実体のあるもの、
および実体のないものの呼び名を、「名詞」という。
 ・ 実体のあるものとは  「人」、「動物」、「犬」、「鉛筆」など
 ・ 実体のないものとは  「日」、「時間」、「悪業」、「善行」など

名詞は、さらに次の5種類に分類される。
  @ 普通名詞  ( สามานยนาม
  A 特別名詞(固有名詞) ( วิสามานยนาม
  B 群名詞(集合名詞) ( สมุหนาม
  C 形状名詞(類別詞) ( ลักษระนาม
  D 状態名詞(抽象名詞) ( อาการนาม

1) 普通名詞   สามานยนาม (サマーンナヤナーム)

    普通名詞 とは、人、動物、物などの呼び名で、以下に例をしめす。
          คน 「人」、แมว 「猫」、หมา 「犬」、เด็ก 「子供」、「船」、「車」、「飛行機」 など


2) 特別名詞 (固有名詞)   วิสามานยนาม  (ウィサマーンナヤナーム)

    特別名詞 (固有名詞) とは、人、動物、物などの、固有の呼び名で、
    以下に例をしめす。
        人名 ソムサック、 ユワディ
        姓 カムグン、 ナ・ナコン
        国名 タイ、 日本
        チャンワット(県)名 チェンライ、 チョンブリ
        アムプー(郡)名 メーチャン、 パトゥムワン
        タンボン(町)名 メーカム
        大陸名 アジア大陸
        海洋名 太平洋
        寺名 ワット・プラタート・ドイ・ナーン
        学校名 スワン・クラーブ学校
        橋の名 クルンテープ橋
        船名 ナワー・サムット


3) 群名詞 (集合名詞)   สมุหนาม (サムハナーム)

    群名詞 (集合名詞) とは、人、動物、物などの集合体を、まとめて呼ぶときの呼び名で、
    以下に例をしめす。
       หมู่  「班」、   คณะ  「委員会」、   แผนก  「課」、   บริษัท  「会社」、
       ฝูง  「群れ」、  กรม  「局」、      กอง  「部」 など


4) 形状名詞 (類別詞)   ลักษณะนาม (ラクサナナーム)

    形状名詞 (類別詞) は、名詞の後に付加され、その形状や、個数、数量をあらわす。
    「類別詞」は、単に「数詞」として使われることもある。
    類別詞の種類は非常に多く、覚えていない場合は、「菓子」、「木」のような、
    形状の定かでないものを表わす 「類別詞」 ( アン : อัน )」で代用することもある。

    以下に例をしめす。
        ภิกษุ (出家)、สามเณร (小坊主)  รูป (人)
        ภูติ (幽霊)、ผี (霊)、ปีศาจ (悪霊)、(行者)、(夜叉)  ตน (体)
        ช้าง (象)  เชือก (綱)
        ถนน (道路)、ทาง (道)、คลอง (運河)、แม่น้ำ (川)  สาย (線)
        เข็ม (針)、หนังสือ (書籍)、เกวียน (牛車) เล่ม (本)
        ปี่ (縦笛)、ขลุ่ย (横笛)  เลา (筒)
        ปืน (銃)、ข้าวหลาม (カオラム)、พลุ (竹筒花火)  กระบอก (丁)
        นาฬิกา (時計) เรือน (家屋)
        บ้าน (家)、มุ้ง (蚊帳)  หลัง (帳)
        เสื่อ (ござ)、ผ้า (布)、พรม (カーペット) ผืน (枚)
        พลู (キンマ)  จีบ (巻き)
        แหวน (指輪)、กำไล (腕輪・足輪)  วง (環)
        หิน (石)  ก้อน (塊)
        แห (投網)、อวน (引網)、สวิง (すくい網)  ปาก (口)
        เลื่อย (ノコギリ)  ปื้น (丁)


 類別詞は、タイの民族的な伝統観念みたいなものが、表現されていて、大変興味深い。われわれ日本人では、類推できないようなものに、同じ類別詞が使われたりしている。
上の例では、「時計」や「針・書籍・牛車」など。
 日本語では、書籍を針や刃物と同じように1本、2本と数えることはないので、類別詞を日本語に訳すのは、適当ではないと思われたが、一応訳をつけた。


5) 状態名詞 (抽象名詞)   อาการนาม (アーカンナーム)

    状態名詞 (抽象名詞) とは、人や動物の状態や現象につけた名で
    動作詞 (動詞)や修飾詞 (形容詞、副詞)の前に、“ การ ” または、“ ความ
    を付加して作られる。 “ การ ” は、もともと「仕事」を表わす名詞で、動詞を名詞化
    するのに使われ、「生」、「死」、など抽象名詞には、すべて“ ความ ” が使用される。