北タイの野菜

メンラック  แมงลั่ก
学名 Ocimum canum Sims
( シソ科 : Lamiaceae / Labiatae 


( 北タイ名 ) メンラック    แมงลั่ก
( タイ名 ) メンラック    แมงลั่ก
( 日本名 ) ヒメボウキ
( 英語名 ) Hoary Basil

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menrak02.jpg 「メンラック」の葉は、その独特の香りのために、各種「ケーン」に、香味野菜として使われる。
 また、北タイなどでは、「カノム・チーン(麺料理の一種)」に、生の葉が添えられていることが多い。
 よく利用される植物で、調理場の近くに植えられていることが多い。

  種子は、色も大きさも、「黒ゴマ」と見まちがうほどよく似ている。


あっと驚く、大変身!
左から、 乾燥した種子を水につけた瞬間、 1分後、 3分後 の「メンラック」の種子。


 水でふやかしたものは、見た目からは、植物の種子を想像することはできない。
「かえる」の卵にそっくりである。
 はじめてお目にかかったときには、さすがに、これはちょっとという感じがしたが、今では抵抗なく口にすることができる。
 味はほとんどないが、黒い種子の部分をかむと、プチプチと音がして、かすかに植物の味を感じることができる。我が家の「かき氷や」製

 「コン・ワーン」という、デザートやおやつに、「ココナッツ・ミルク」やその他の材料と一緒によく使われるが、唐辛子のきいた辛い料理を食べたあとには、氷で冷やした甘いデザートをよく食べるようである。
 「カパオ」や「ジラー」など、同じ「シソ科」の植物の種子も、「メンラック」と同じようになるのかどうかは不明だが、「コン・ワーン」に使われることはないようだ。



【 参考 】

 タイでは、1年中栽培が可能だが、耐寒性のある植物で、日本でも「ハーブ」の一種
として栽培され、「パスタ料理」などに利用されているようである。


【 薬効など 】

 生の葉には、
  ・ 風邪薬として、または、気管支炎、下痢止めなどの効果がある。
  ・ また、葉汁は、ある種の皮膚病に効く。

 全草を煎じたものは、
  ・ 咳止めなどの薬として使われる。

 種子を煎じたものは、
  ・ 便秘薬として使われ、ダイエット効果もある。


若葉、100グラム中の栄養価
『 野菜333種類 』( センデート社、2005年12月刊 ) より転載
カロリー 蛋白質 脂肪 炭水化物 食物繊維 カルシウム リン 鉄分 Bカロチン ニコチン酸 ビタミンB1 ビタミンB2 ビタミンC
 30 Kcal  2.9 g  1.0 g  2.4 g  3.5 g  140 mg  40 mg  2.1 mg  590 μg  1 mg  0.1 mg  0.3 mg  27 mg