タコップ (ナンヨウザクラ)



パラパラと熟し始めたタコップ

タコップ (ホルトノキ科)
Muntingia calabura L.
 

(タイ) タコップ
(日)ナンヨウザクラ、ニホンミザクラ
(英) Jamaican Cherry Tree


中南米の原産。
樹高5、6mの常緑小木。日当たりを好む、非常に成長の早い木である。

花実ともに、「サクラ」に似ているため「ナンヨウザクラ」などと呼ばれている。葉や若い枝には、柔毛が生えていて、ネバネバしている。
熟した果実の糖度は16ほどで、かなり甘い。

 「コウラウン」などの野鳥が好んで食し、野鳥によって広範囲に分散繁殖している。田舎の道路わき、庭の隅、空き地など、非常によく見かけられる。
 
初めて「タコップ」に出会ったとき、「あ!これはサクラでは」と思ったほど似ている。遠目には、それほどでもないが、赤い実は「さくらんぼ」と瓜二つ。種は、小さなツブツブ状でまったくちがい、食味もちがうのだが。

 そんな「タコップ」、市場で売られていることはない。
今ほど豊富に「くだもの」が出回っていなかったころには、都会の子供たちなどが、喜んで食べたものらしいが、今では、人気はないようだ。そんなわけで、「くだもの」の仲間入りをさせていいものかどうか躊躇するほどである。

 野鳥たちの大好物で、庭で「バードウォッチング」をするなら是非1本は欲しい木である。小さな若木を植えれば、3年目くらいには、大人の腕ほどの太さになり、実がつき始め、野鳥がやってくるようになる。
成長が早いので、木質部もやわらかく、また、甘い樹液が豊富なのであろう、「シロアリ」などに喰害されることが多く、古木は少ない。
酸味のある「くだもの」と一緒に「ジャム」を作ると美味しいそうである。葉など薬用に使われるらしい。



甘ーい、タコップの実