おすすめ、「ピロリ菌」除去


 子供の頃から、「胃」のあたりが痛むことがたびたびで、大人になってからの、「胃」の痛みは、なみたいていのものではありませんでした。ちなみに母親も胃痛には悩まされていたようでした。
 病院へ行くこともたびたびでしたが、「十二指腸潰瘍」とか「肥厚性胃炎」とか診断され、薬はもらいましたが、完治はしませんでした。そのうち、痛くなっても、医者には行かず、「中外胃腸薬(3層)」を常用するようになりましたが、それも、一時しのぎに過ぎず、ずいぶんと苦しい思いをしてきました。
 そんな折、「大腸ポリープ」でお世話になっている医師に相談したところ、
“「ピロリ菌」だよ、きっと。「保険」がきかないので、ちょっと高額にはなるかも知れないが、除去すれば完治しますよ。” と「ピロリ菌」の除去を勧めていただきました。
 ポリープの方が一段落して、落ちついてから「ピロリ菌」を除去することになりました。

 「ピロリ菌」というのは、「ヘリコバクター・ピロリ」といい、
高倍率の顕微鏡でしかみることのできない、ごく小さな「べん毛虫」で、強酸性の胃の中でも生きていける特殊な菌らしいです。この菌が、胃液の分泌状態などの異常なときに、活発化し、毒素を排出するのだそうです。胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などは、この毒素によっておきることが多いのだそうです。特にこれらの病気が重症で、しつこい場合は、90%以上が「ピロリ菌」に起因していると思って間違いないのだそうです。
 日本人の大多数の人が、このピロリ菌に感染しているらしいのですが、個人的な体質の違いもあり、100%「胃」の病気になるとは限らないのだそうです。また最近の調査結果では、「胃がん」の遠因にもなっているらしいので、除去するに越したことはありません。
 「ピロリ菌」は、経口感染するもので、一度除去してしまうと、衛生的な現代社会の食生活では、再感染する確率は非常に低いらしいです。

「ピロリ菌」除去までの手順は左のとおりですが、まず最初にすることが、「ピロリ菌」の確認検査です。最近の医療技術の目覚しい発展の成果で、「胃カメラ」なしでも、「ピロリ菌」の確認ができるようになってきたようです。小生の場合は、治療後の確認と合わせて2回「胃カメラ」の苦痛を味あわされましたが。

 (追記)北タイの田舎のクリニックの診察メニューにも、「ピロリ菌」の血液検査による診断がのっておりました。(2010/09/2 追記)

 ピロリ菌が検出された場合、医師の指示に従って抗生剤などの薬を1週間ほど飲むだけです。
 これで、うそのように「胃痛」から開放されるのです。本当に、「夢」のようです。
 小生が治療を受けた翌年度からは、「健康保険」の適用(胃潰瘍・十二指腸潰瘍の患者のみらしいですが)にもなったそうですから、頑固な胃痛に悩まされている方は、ぜひ病院を訪ねられたらいいと思います。

 「ピロリ菌」発見の歴史などから、最近の知見など、「Wikipedia」の「ヘリコバクター・ピロリ」 などに詳しく掲載されております。
        

  また、「 Sankeiweb(2007/07/20)」 に、梅、乳酸菌、海藻類、ココアなどが、「ピロリ菌」退治に効果があるとの記事が出ておりました。
 新聞社のコラム記事は、しばらくすると、削除されてしまうようなので、こちら に、編集しなおしたものをコピーしておきました。参考にしてください。

(その後の経過)
 「ピロリ菌除去」後、数年が経過しました。 日本と比べて、衛生観念の低い北タイの田舎に戻って来て5年あまりになります。
 排便後の後始末は、衛生上のことなど配慮して、わが家では、新築以来シャワー式にしておりますが、当地では、排便後、紙を使わないのが普通です。手桶に汲んだ水を流しながら、手を使って洗うのです。したがって、病原菌の伝染などは比較的容易なのだろうと思います。
 そんな環境で生活をしているため、「ピロリ菌」の再感染が心配でしたが、さいわい、今まで、「胃痛」ということはまったくありません。義姉や、かみさんなど、しばしば激しい「胃痛」に悩まされていて、おそらく「ピロリ菌」の仕業にちがいないのですが・・・。
 一度除去してしまうと、通常の健康状態であれば、「再感染」はしにくいのだろうと思います。
 「ピロリ菌」がいなくなった副作用のようなこともないようです。
 重ねて申し上げますが、頑固な「胃痛」に悩まされている方は、今すぐ「ピロリ菌」退治を医師に相談されたらいいと思います。
 なお、食べ物による「菌」の退治も可能かもしれませんので、「梅干し」など、常用されるといいかもしれません。

【追記】
 「ピロリ菌」を除菌した人は、「胃・食道逆流症」に罹りやすいという説があるようです。
 心配のある方は、主治医と相談されるといいでしょう。


【参考】
 ピロリ感染者全員に除菌治療を推奨
日本ヘリコバクター学会は23日、胃がんの原因にもなる胃粘膜細菌ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の改訂診療指針を公表し、感染者すべてに抗菌剤による除菌治療を推奨するとした。
 除菌治療は、胃かいようと十二指腸かいようしか保険適用されておらず、同学会は厚生労働省に適用拡大を求めていく方針。
(2009年1月23日23時46分 読売新聞)


                        ( 2007/07/21 産経コラム記事など追加改訂 )
                        ( 2009/01/24 【追記】、【参考】を追加 )