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パ・チョン
 ドジョウ科 (Cobitidae)
 学名 : Acantopsis spp.
 英名 : Horseface loach
 泰名 : ป๋าจอน、ปลารากกล้วย
      ปลาชอนทราย とも。
 日名 : シマドジョウの近縁種?
 体長 : 8〜20cm


 英名の「loach」というのは、「ドジョウ」のことで、英名では「ウマヅラドジョウ」ということになる。
 北タイでは、一般的に「パ・チョン」と呼んでいるが、タイの標準名は「ラーク・クルオイ」、つまり、「バナナの根」と呼んでいる。
 タイには、近縁の数種類が生息しているらしい。

 川底が砂地の、比較的きれいな流れのあるところに生息する。
 砂のなかにもぐって、上流に向かって頭だけ出して、餌になる虫などが流れてくるのを待っている。
 口角には、小さなとげがある。
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 北タイでは、独特の方法で捕獲する。寒期末、三角網を持って川の流れの中に入り、川底の砂を足でかき回して、網に流れ込んだところをすくい上げるのである。

 淡水魚としては、比較的高価な魚で、「包み焼き」などにされるが、「卵とじ」や「柳川鍋」にしてみたい魚である。

 市場には、近在で捕れたものは、左の写真のような「鮮魚」で売られているが、時期はずれには、冷凍ものが売られていることもある。

 1月から3月ころにかけての旬の時期には、キロ当たり100バーツほどの、比較的安い価格で手に入るが、旬のこの時期をはずしても食べられる、淡水魚としては、希有な存在の魚である。
 乾期に、タイ西部、「カンチャナブリ県」あたりで捕れたものを冷凍保存しておくらしい。